広尾の日本料理店「分とく山」に再訪(和食、懐石料理) 

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去年の2月に行った広尾の「分とく山」さんに再訪しました(日記)。


お店情報
tel:03-5789-3838
東京都港区南麻布5-1-5

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この日は、1階が満席とのことで、2階のカウンター席の予約がとれました。8時ごろに到着。

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分とく山さんは、15,000円(税別)の1コースのみ。
飲み物を別料金で追加するシステムで、サービス料は10%。

さっそく八海山の本醸造800円の燗酒をオーダー。

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実は自転車で行ったので喉が渇いていたのもあり、チェイサーにお水もいただきました。

私は熱燗派なんです。ある程度温度が高いほうが、食材からいろんな成分が抽出されて楽しめる感じがするので。なので、日本酒には、料理を邪魔しない風味が穏やかなもので、かつ辛口のものを求めます。


カウンター席には二組の中年以上のカップルと、向こう側には若い料理人の方が一人がおられて、余裕がありました。実はこの日、一組予約が急にキャンセルになったためのようです。


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先付けには、すっぽん仕立ての祝鍋、紅白の白玉。
☆☆☆☆☆
すっぽんの美味しい味がよく出ていました。
身も沢山入っていて満たされた気分。
日本酒にも合いました。

外が寒かったので、最初に温かいものを出していただけるのは、ありがたかった。
とくに私は自転車だったので。。


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カウンター席の様子。
隣のカップルがご機嫌のまま出て行かれた後のようです。
窓からは外苑西通りの北方向を見る形です。

快適そうな店内ではありませんか?

分とく山さんの照明は、間接照明も使い、明るすぎず暗すぎず。
テーブルには十分に光があたり料理の色彩もよく見えます。



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これは向付けに相当するのでしょうか。
金目鯛の松の実焼、くわい、ちしゃとう、古代米。


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金目鯛はふっくらできてて実に美味でした。
☆☆☆☆☆

くわい
☆☆☆+

ちしゃとう
☆☆☆

古代米と煮干し
☆☆☆☆+
ほんのり香ばしくて美味。
煮干しがよい味をそえていました。


左下の竹を模しているのが「ちしゃとう」(ステムレタス)ですが、結球しないタイプのレタスで、レタスの原生種だそうです。西京味噌漬けにするとか…。「ちしゃ」はレタスの和名。(参考:Wikipediahatena)。


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お椀は、ふぐの白子、タケノコ、菜の花のみぞれ椀。


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ふぐの白子はふんわりでとろけるよう。
筍は噛むとコリっと良い食感で噛み切れ風味が広がります。
菜の花も良い歯ごたえ。

☆☆☆☆☆

こうやって、一つ一つの食材について、食感や味が完璧な形で一つのお椀の中に入っているのは、さすがと思います。


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お造りは、マグロ、鯛、海老、湯葉。

マグロ ☆☆☆☆☆!
美味しいマグロを食べると涙が出てくるのは私だけ?
くぅ~~~(;_o)ってかんじです(笑)

鯛と海老 ☆☆☆☆

マグロは大間、鯛は銚子、海老は九州とのこと。

わさびもきれいな淡い色で、滑らかで、美味しい。
そう言ったら塩で食べても美味しいと試させてくれました。
甘みがある良いわさびでした。


マグロのさしがあまりにもきれいなので、アップで…。

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もう一段。

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この美しさは、京都の「桜田」さんでいただいたもの(日記)と、世田谷の「入船」さんの(日記)に匹敵すると思います。


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分とく山さんのスペシャリテの鮑。
☆☆☆☆+

鮑の身は歯ごたえが良く、鮑の肝から作るソースは日本酒と合います。


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これは「祝皿」に相当するのでしょうか。
以下、一つずつアップで…。

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海老しんじょ、銀杏。
☆☆☆☆+


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うに
☆☆☆☆☆


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あんきも、セロリのペースト。
☆☆☆☆☆


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堀川ゴボウとニンジン、黒豆。
☆☆☆☆++


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ふきのとうとチーズ
☆☆☆☆




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蒸し物は伊勢海老、木の芽、椎茸、うど。


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☆☆☆☆++
海老の食感がぷりっと心地よく、香りも豊かでした。


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お食事は鯛赤飯。


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香の物もお汁も美味しい。

香の物 ☆☆☆☆+
味噌汁 ☆☆☆☆++


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一口目では物足りない薄味と感じましたが、二口三口と進むほどに良い味が出てきました。

☆☆☆☆☆

アップで…

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どんどんおかわりして、あっという間に土鍋全部平らげてしまいました。
イメージでいうと身体に対する親和性が良いという感覚。


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おこげもいただきました。


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デザートは京ニンジンのカステラ、ほうれん草のクレープ。


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クレープに包まっているのは、干し柿、いちご、オレンジ。
☆☆☆☆+

とても美味しいし、身体にも良さそうです。


以上で、お料理15,000円、燗酒800円×2で、小計16,600円。
消費税5% 830円と、サービス料10% 1,660円で、19,090円。


お気に入り度は
☆☆☆☆☆
です。


レストランの記録



今回は、カウンターにおられたある若い料理人の方がお相手くださいました。ゆっくり食べたいということでお願いしていたので、8時入店でデザートを食べ終わったのが大体10時半ごろ。思いのほか話が弾んでしまって、その後、閉店の11時まで長居してしまいましたm(_ _)m。沢山お話を伺って、前回のとき(日記)に感じたことが、裏付けられました。

重複するので書きませんが、それは例えば、料理長の野崎さんのお人柄や料理に対する考え方、そして、若い方が皆いきいきと働いていることです。

もちろん、食べに行く人は「考え方」を食べに行くわけではないのですが、食べた物から直接受けた感覚から推察されたことが、今回話を聞いて裏付けられたということです。

そのほか、例えば分とく山さんでは、料理をする人が全てのおもてなしに参加しているということ。それこそまさに「茶懐石」の心ということで、なるほどと思いました。前回感じた、一期一会のおもてなしの心を実践しているお店という印象も裏付けられました。


分とく山さんのお料理は、化学調味料どころか、あえて出汁さえも極力抑えるとのこと。それが分とく山さんの「感性」なのだと納得できたような気がしました。

そのため、料理によっては一瞬物足りなさを受けることもあるわけですが、次の瞬間、一つ一つの食材が最適な状態で味わえるように調理されていることに気が付きます。

料理人の方なら出汁をしっかりとって、旨みを強く豊かにするのは、比較的簡単に出来ることでしょう。単なる「旨み」「滋味」以上の「感性」を求めるのでなければ、このぐらいの料金帯のお店に行く必要性はあまりないというのが個人的見解です。

例えば、竹の子ひとつにしても、出汁をしみこませたり、いろんな味付けをして食べれば、それはそれで美味しいだろうと思う。しかし、それではまるで本来美味しくないものを無理して美味しくしようとしているようだけど、竹の子はそうではないはず。たまには竹の子の本来の「美味しさ」を味わってみたいとも思う。その美味しさには、「竹の子らしい味」というものもあるし、歯ごたえなどの食感もあるはず。で、その竹の子らしさを味わうことが出来る線まで、出汁さえも極力抑えるということだと思われます。

そして、たぶん人間のDNAにはそういう自然のものを美味しいと感じるものがすでに組み込まれていると思います。自然のものは、そのままで美しかったりします。一方、人間が人為的に作る物は、なかなかそのレベルにまではなれない。唯一、本物の芸術家によってのみ可能になります。料理も芸術と同じなのだと思います。

というわけで、なかなかうまく表現できないのですが、私の思う「分とく山」さんのすばらしさが少しでも伝わればうれしいです。。。


コメント

day_diamondさんの分けとく山さんに対する料理の
評価がひしひしと伝わってきましたよ!

人の味覚は子供の頃から鍛えられるというのですかね? 
だから、アメリカ人には出汁だけでは水のようにしか
感じられないだろうし、現代の人は添加物や旨味調味料
漬けになった食品ばかりを多く食べるので、昔に比べたら、
自然のままの旨味をおいしいと感じる人は少なくなったの
ではないかなぁと思ってしまいます。

こういう素材の味を最大限にいかすような料理をいつも
口にしていると、きっと、ちょっとした味わいの違い
(例えばワイン)にも敏感なのでしょうね。

BlueBlueberryさん

長文お読みいただいてありがとうございます~(^^)

「好み」に属することは、なかなか子供のころに得たものからは変えにくいと思いますが、「感受性」に関するものは、慣れで変わったり、訓練で鍛えることはできると思います。。

というのも、「嫌い」なものはその時点で心理的なバリアができてしまうので、「好き」にはなりにくいし、なろうという気持ちにならないからですね。。

旨み調味料も成分は元々自然の中に存在するものですから、使用方法が過度でなければ十分に役立つと思っています。問題は二つあり、使いすぎて味覚が麻痺してしまうことと味のバランスが崩れることだと思います。

そうそう!

分とく山さんは、カウンターがいいと言いますね。私もカウンターでしたが、友達といるからなかなか板前さんと話せなくて残念でした。
いつか一人で行きたいなぁ。
デザートまで上品ですね。自転車で行けるなんてうらやましいわ♪

rokogirlさん、こんにちは

このぐらいの写真の大きさなら見えるでしょうか。。
rokogirlさんのぐあいが早くよくなるといいな。。大きな写真も見てもらいたいし。。
でも、無理しないでね。

カウンターが良いと言われているのは知らなかったです。。

この日は他の予約がキャンセルになって空いてたこともあり、たまたま料理人の方と波長が合って、話が弾んでしまいましたが、テーブルで料理だけでも、十分に良いお店と思いますよ(^-^) もちろんいろいろ教えていただければ、さらにお得な気分です。。私が一人だったので、気を使ってくれたのもあると思います。。

分とく山さんのお料理は、強いインパクトを求めていくと、あまりにさりげない感じなので、人によっては期待はずれになるかもしれません。。さりげなさや何気なさに満足できる気分のときに行くと良いと思います。

しかし、別のところで聞いた話なのだけど、分とく山さんは、「来たい人だけ来ればよい」というスタンスではなく、どんな人のどんな批判も受け止めて向上していこうという精神のようです。さすがだなと思いました。

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