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ヨーロッパ鉄道の旅:国際寝台特急でリスボンへ
前の続きです(日記)。
スペインのフランス国境近くのIrun(イルン)で22時に乗った寝台特急は、San Sebastian(サンセバスチャン、22:20)、Vitoria(ビトリア、0:15)、Burgos(ブルゴス、1:59)、Salamanca(サラマンカ、4:51) とスペインを抜け、ポルトガル国境近くのFuentes d'Onoroに到着したのが、時刻表どおりなら朝の6時34分。
ポルトガル最初の駅Vilar Formosoへの到着は、時刻表どおりなら5時40分です。
ここで、注意深く読んでいただいた方は、『あれ?』と思われたかも。
そうです、時間が戻ってる(笑)
これはスペインとポルトガルの時差のためです。ポルトガルの時計はスペインの時計の1時間後を追いかけます。(スペインとフランスは時差はなく日本との時差は8時間、ポルトガルと日本の時差は9時間、ヨーロッパのほうが後を追いかける形。)
つまり、ポルトガルでの5時40分は、スペインでの6時40分だから、時間は戻っていない。
しかし、私はそのことをすっかり忘れていました。
ところが、結果的に問題なかった。。。
時計もずらす必要はなかった。。。
なぜでしょう?
そう、ちょうどサマータイムの導入日だったのです。
バイヨンヌにいたのが3月29日の土曜日、夜行列車に乗ってるうちに3月30日の日曜日になり、この日が3月最後の日曜日ということで、その導入日でした。
ポルトガルに入るときに通常なら時計を1時間遅らせるところだったのが、サマータイムで1時間進めるのと相殺して、プラマイゼロ!
実はこれだいぶ後まで気が付かなかった(笑)
ちなみに↑の時刻表の時刻はサマータイムを考慮したもので、深夜0時付近で1時間遅くなっています。(時計を進めるということは時刻表の時刻は遅くなる。)
というわけで、朝の5時40分ごろに、Vilar Formosoに到着です。
ポルトガルらしく、装飾タイル「アズレージョ」(azulejo)が迎えてくれます。
真ん中のマークはポルトガルの国章。国旗にも描かれています。
大きな盾の中に、十字に配置されているのは五つの盾で、その一つ一つの中にはコインが描かれているそうです。大きな盾の縁にそって配置されている七つの絵は写真ではわかりませんが城の絵で、レコンキスタのときにムーア人から奪い返した七つの城を表します。
また、五つの盾もやはりレコンキスタのときに、オーリッケの戦い(1139年)でポルトガル軍が5人のムーア人の王を破ったことを表すそうです。
PORTUGAL
VILAR FORMOSO
と駅の名前が書かれています。
プラットホーム…
やはり装飾タイルが美しい。
列車は30分の停車後、6時10分に発車しました。
なんでまた30分も停車するようになってるのかはわかりませんが、国境付近だからかもしれないですね。乗客は特にすることはなかったです。
これは、途中で見かけた朽ち果てた建物。
前の日記の写真のポルトガル人の技師のおにいさんが、朝ごはんをくれました。
ポルトガルの田園風景をごらんください…。
ブドウ畑もちゃんとあります…
天気がいまいちで、ざんねんです。
写真もあまりいいのがとれない(>_<)
列車は、ポルトガル国内を西に向かい、Guarda(グアルダ、6:39) を経由し、Coimbra(コインブラ、8:49)のあたりから南下し、Fatima(ファティマ、9:42)を経由してリスボンに向かいます。
これはリスボンの最初の大きい駅 Lisboa Oriente(リシュボア オリエンテ)です。
リシュボーアは、リスボンのポルトガル語での言い方です。
ここで、技師のおにいさんは降りていきました。別の電車に乗り換え、奥さんとお子さんたちの待っている家に向かっていったようです。
こんな時代をさかのぼったような、おんぼろ寝台列車でも、ちゃんと携帯が通じて、頻繁に連絡をとっていました。面白い光景といえば、面白かった。
これは途中の線路。
いよいよ、というか、やっとこさっとこ、Lisboa Santa Apolonia(リシュボア サンタ アポローニア)駅に到着しました。
『ポルトガルだよぉ~、リスボンだよぉ~、遠くまできたね~』と、自分の中では盛り上がることしきり(笑)
しかし、一人旅ですし、はしゃいでても仕方ないので、とりあえず駅の写真を沢山とっておきました。
アポロニアというと、私がすぐに思い浮かべるのは、映画「ゴッドファーザー」で、アル・パチーノ演じる主役のマイケルが、シシリーで出会って結婚した地元の女性。その名前がアポロニアだったと思う。
シシリー出身の彼女はマイケルになじむために、車の練習をしたり、「もあんでー、ちゅーずでー、うぇんずでぇい、」と英語の練習をしていた場面をよく思い出します。それと二人が出会った場面。
これ多分乗ってきた列車です(^^;)
自分でわからなくなってるので、たぶん。
というのは、丸くなってる屋根の向かって左に止まっていて、降りてすぐとった写真では丸い屋根の反対側の端のはずだけど、同じ側に止まってるから。
ご訪問いただいた方にとっては、どうでもいいことなんですが、自分の覚えのために書いておきました(^^;)
懐かしい、アラン・ドロンとカトリーヌ・ドヌーブ出演の映画「リスボン特急」のリンク:
allcinema
DVD Fantasium
中古ビデオ(売切れ)
紛らわしいけど、多分この左の電車は違う電車です。
帰りに撮った写真をみると、これは3番線で、↑の丸い屋根のホームでは左が2番線、右が3番線。
サンタ・アポローニア駅の外観です。
遠景…
左にターンすると…
少し出てるドームは、サンタ・エングラシア教会(lgreja de Santa Engracia)。
1682~1712年に建設されて中断したのち、20世紀に入ってから再び建設が進み1966年に完成したとのこと。ドームは20世紀半ばのものらしいです。
Wikipedia
両方が入る風景を…
さらに左にターンすると…
そして後ろを振り返ると…
海のようですが、これはテージョ川(Rio Tejo)と呼ばれています。
地図をみるとわかりますが、湖なみの広がりで、これを右にいくと、また細い部分があり、すぐに大西洋に注ぎますので、実際には港湾みたいな、海みたいなかんじだと思います。
左にターンすると…
左のほうにうっすらと、とても長い橋が見えます。
これは、ヴァスコ・ダ・ガマ橋(Ponte Vasco da Gama)。
全長17,185m、ヨーロッパで一番長い橋だそうです。
17.2kmというと、品川から新横浜まで新幹線で22kmというのと比較すると、どんだけ長いかが感覚的にわかると思います。
Wikipedia
ちなみに現在、世界一長い橋はアメリカのポンチャートレイン湖コーズウェイで38,422m、日本一はアクアブリッジで4.384m(世界31位)、日本2位は3911mの明石海峡大橋(世界32位)、瀬戸大橋は6つの橋を足して9400mだそうです。
明石海峡大橋は吊り橋のスパンが1991mで、世界最長の吊り橋といわれています。
月の港ボルドー特集 小旅行・観光
- [2008/05/25 21:47]
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コメント
曇ってても
なんだか情緒ありますよ写真。
曇りでもいい感じに見えます。
朝食くれたお兄さん優しいですね。
食べ物結構持ってきてたんですね
旅先でそういう人に出会えるのっていいですね。感動しちゃう。
rokoちゃん
どうもありがとう(^^ )
そのお兄さんは、リンゴとヨーグルト最少2つずつもってましたよ(笑) 私にくれても自分の分もってたので。
きっと自分だけ食べるのがわるいような気がしたのですね。。ありがとう技師のお兄さん。。。
時差1時間。そして、サマータイムに切り替えの日に到着。絶妙なタイミングだったんですね~。
夜行列車に乗り合わせた方に朝食をお裾分け。優しい人ですね!
それから、ヨーロッパで一番長い橋はポルトガルにあるんですね。
地震のない国だからこそ出来る技術?
日本の場合、地震を考えると、いつも橋の上を渡る時は「どうか地震が起こりませんように」と思ってしまいます。
BlueBlueberryさん、こんにちは
時差とサマータイムは、たまたま偶然で面白かったです(笑)
二つうっかりして、プラマイゼロです(笑)
けっこうずっと気が付かなかった。
橋はもっとよく晴れてたらいい写真がとれたのに残念です。ポルトガルまた行きたいな~。
ヨーロッパには地震がないわけではないですよ~。日本よりはだいぶ少ないですが…。ポルトガルではリスボン大地震といって、何万人も亡くなった地震があります。数百年前ですが(^^;)
橋は水深の浅いところに橋脚を沢山を作ってつなげているだけなので、日本の高速道路が水上を走ってるのと同じようなもので、技術的には大したことないんだと思います。お金と長い浅瀬と政治力と必要があるところに出来るのでしょう。長い橋のランキング上位に中国が沢山入ってるのはそのためでしょう。
技術的に高度なのは、吊り橋などで、橋脚の間のスパンが超長いやつですね。明石海峡大橋のスパンが2km弱って、驚異的な技術力だと思いますよ。しかも地震が多いし。。。